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《MUMEI》 「‥食べていい‥？」 「もちろん」 「───────」 那加は、 スプーンで一口分を掬った。 ゆっくりと、 それを口に運ぶ。 「──如何ですか、姫サマ？」 「‥うん、美味しいかも」 そう言って、 もう一口。 「ふふっ、気に入ってもらえたみたいね──」 佳代子さんが、 那加を見て嬉しそうに言った。 「良かったわね、日向君」 「──はい」 こんなに美味しそうに食べる那加は、 久し振りに見た。 「それじゃ、私は外すわね。後は２人でごゆっくり」 前へ |次へ |
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