《MUMEI》
石川くるみ視点
花嫁とか、いづれ跡継ぎを生むとか


難しい事はよくわからなかった。


『気に入ったら、付き合えばいいから』


そして、私は出会った。


小学生のような私を


誰もが子供扱いしかしない私を


ちゃんと、女の子として扱ってくれる


王子様


高山厳君に。


ちょっとエッチで可愛い女の子大好きだけど


(それでも、いいんだ)


私が可愛くなればいいだけだから。


(身長だって伸びてるし、胸も大きくなってるし)


厳君が望むなら、エッチだってしたいと思う。


(だから、負けないよ)


おしとやかで、可愛い美鈴ちゃん。


性格もいいのは知ってる。


だって


あの、志貴先輩や祐也先輩が気に入ってるんだから。


(でも、負けない)


私は、この恋を諦めるつもりはなかった。


「負けないよ」

「…私も」

「へ?」


(口に出してたんだ)


私の言葉に、美鈴ちゃんが反応した。


(大人しいだけじゃないんだ)


ちょっとびっくり。


恋のライバルは、意外と強いかもしれない。


(でも負けない!)


今度はちゃんと心の中で叫んだ。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫