《MUMEI》

「ほんとに‥?」

「ぁぁ」





本当に可愛い。





「似合う?」

「──ぁぁ、似合ってる」





淡いピンクが、

白い肌によく映えて。





思わず、

見とれていた。





「‥!?」





‥枕だ‥。





「姫サ‥」

「そんなに見ないでよ」

「スイマセン‥でした‥」





まさか‥

この場に及んでまで枕攻撃をされるとは‥。





「ひなた」

「ハイっ‥」

「‥‥‥ありがと」

「ぇ‥」

「日向が選んだんでしょ? このワンピース」

「ぁ、ぁぁ‥」

「‥ありがと」

「ど、どう‥致しまして‥」





那加にお礼を言われると、

何だかドキッとする──。

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