《MUMEI》

「黒田さん!!」


「え?」


ずっとクロを見ていた三島が、


クロに声を掛ける。


(何で僕の名前知ってんの?)


「よろしくお願いします!!」


「あっ…


うん。


よろしく…?」


何で?


そんな表情を浮かべながら挨拶を交わした。


「ビー!!」


体育館にブザーが鳴り響く。


「それでは!!
秀皇大学と海南クラブの練習試合を始めます!!」


「お願いします!!」


「お願いします!!」














「始まるみたいだよ!!」


「うん!!」


ギャラリーの注目が集まる。















試合の挨拶を済ませた2チームは、


先行後攻をじゃんけんで決めた。


じゃんけんの結果、


試合は秀皇大学ボールからになった。


ディフェンスの為に自軍側のコートへと向かう海南クラブ。


去り際に、


クロは三島の手に目が行く。


(ん…)


思わず2度見するクロ。


(…右利き?)


右手にテーピングを巻いている三島を見て、


三島が右利きであることに気付く。

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