《MUMEI》
激化
「愛子!敵は予想以上に手強いですよ、こっちも対抗する策を練りましょう。」
雁之助は帰宅早々に私を幻覚世界へと導いた。


「聞いてますか?愛子」


「なんで、なんで、私こんなことしているのかしら。

ボンテージ着て鞭持って
しまいには
別れた男と闘え?
警察に捕まるのもそうよ

こんなもの!」
変身用マスクを投げる。


 ……言ってはダメ……


「   疲れた!

もう、たくさんよ
お遊びは終わり。
子供はさっさとどこへでも帰りなさい。

振り回さないで、地球がどうなっても、関係ない。

代わりなら他の人がいるんでしょ?



私を一人にさせて」

敷きっぱなしの布団に潜り込んで眠りに就いた。

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