《MUMEI》

「何を‥?」

「いい事」

「それって──先生の昔の事とか?」

「まぁ──そうだな」

「へぇ──」

ちょっと楽しみかも。

「さてと、まずは御守買ってからだな──」

「え、今聞かせてよ」

「楽しみは長い方がいいだろ?」

「〜〜〜〜〜〜‥」

何か納得行かないんですけど──。

「──ほら、神社もうすぐだぞ」

「御守買ったら教えてくれるの?」

「──ぁぁ」

「また先延ばしとかにしないでよ?」

「ぁぁ、ちゃんと話すから」

先生は、

頷いて──

あたしをお姫様抱っこしたまま‥

境内に入ってく。

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