《MUMEI》 「それで──、一緒に昼休み過ごした訳?」 「ぁぁ、少し──話したりしてな」 「どんな事?」 「んー‥まぁ、普通の‥」 「ふぅん──結局喋ったりしてたんじゃん」 「毎日じゃないぞ? たまにだったし──」 「それでもさ、話せただけ良かったじゃん」 千代子は、 嬉しそうに言った。 「で、それからそれから?」 「それから──」 『それ、教科書だよな‥?』 『うん。中学の時のね』 『何で中学の時の教科書読んでるんだ‥?』 『好きな詩が載ってるんだ』 『好きな詩‥?』 『──夕焼けっていう詩』 前へ |次へ |
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