《MUMEI》

関係機関が調べるに連れ

俺自身にも、色々な疑惑が浮上してくることは、予想してた…

まぁ…極力証拠は残さなかったしな…

俺の会社も家宅捜査されたが、問題はない

関係機関も 全てを明らかにしようとは、思ってないだろう

大まかな、事柄に絞って捜査されるだろう

拘留される事なく、帰宅できた

長谷川達の動きが気になるから、用賀には戻らず

目黒のオフィスで寝泊りする事にした


エレベータに乗り13階で降りたとき
長谷川の奴らに囲まれた!
浩一「やってくれたな…」
雅治「お出迎えかい?」

浩一「無事で済むと思うなよ……」

雅治「お前がか?」

浩一「…」

浩一は黙って、黒光りすり鉄の塊を懐から出した…

浩一「…この場で始末してやる…」

俺に突き付けられた物…

紛れもなく、拳銃だった…
5対1…ただでさえ、勝てる見込みはない…
ましてや拳銃…

浩一「お前を甘く見てたな…」
「けじめだ…死んでもらう…」

低く冷たい声だった

ダメ元だ!

俺は腕を両方押さえられてた、動かせるのは足だけだ
両腕を軸にして、浩一の股間に蹴りをぶち込んだ!

浅かったか!

片方の奴に頭突きをして
片腕が自由になった

渾身の力でもうひとを殴った、…

身体が自由になった

行ける所まで暴れてやる!
他に、方法が思いつかない…
乱闘になったが…

ダンッ!!!!!

廊下に響く、耳をつんざく音!

浩一が引き金を引いたんだ…

全員の動きが止まった… 
凄い威圧感だった… 

浩一「ぶっ殺してやる…」
…ダメか……

もう、手段が無い…

発砲音に怯んだ時点で…
終わりだった…
 
 
 
「そこまでだ!!」
階段室の扉が開き、制服警官6人と、刑事が2人…
手には拳銃が…

あっという間に、取り押さえられた

刑事「長谷川、浩一、殺人未遂の現行犯だ!」

浩一の拳銃を簡単に奪い、検挙した、警察官達…

その場で、全員手錠をされ、連行された

刑事「事情を伺いますので、同行願います」

刑事と2人、エレベータで1階へ

刑事「長谷川達をマークしてたんですよ」

雅治「それでか…」
「死ぬかと思ったな…」

刑事「危ない所でしたね…」

雅治「助かったよ…」

刑事「…娘が私立の大学に受かりましてね…」

雅治「わかった…」

刑事が俺に一礼した

まぁ、持ちつ持たれずだ…
警官の車で、署まで行くときになって、足が震えてきた…

恐怖からか、安堵感からか…

喉もカラカラに乾いていた…

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