《MUMEI》 「祖母ちゃんもそんな事言ってたなぁ‥」 「でしょ?」 「ぁぁ」 「──ほら、帰ろう。お母さん待ってるよ」 「そうだな──」 母さんにも、 縁談が成立した事教えないとだしな。 祖母ちゃんにも──。 「ねぇ、千代子ちゃんといつ結婚するの?」 「来年」 「!?」 詩織は、 目を円くした。 「来年‥? じゃあ会場とか決めて──」 「もう決まってる。指輪も準備してあるしな」 「準備万端──だね」 「だろっ?」 「うん」 詩織は笑って、 先に立って歩き出した。 「ほら、早く〜!」 「──ぁぁ」 俺は答えて、 大きく、 一歩を踏み出した。 □■□ 前へ |次へ |
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