《MUMEI》

身体か怠い…

月曜の午後、まだ怠さが抜けなかった

あんなにセックスしたのは初めてだ…

俺は東京拘置所に向かってた
兄、佳祐の面会に

弁護人から連絡があったんだ…
面会に来てほしいと…
 
 
久々に見る佳祐…

あの絶大な覇気はまったく感じられなかった…

…髪を丸め、
まるで別人のようだった
 
……なんだったのだろう? 
たわいない、世間話しをしただけだった…
 
拘置所を出ると、
初老の男が待っていた

村上さん… 父の代から仕えてる、運転手だ

村上「雅治様、ご無沙汰しております、…佳祐様のご面会ですか?」

雅治「そうだ…」
「何故、保釈させない?」
村上「佳祐様が、お望みでないようですので…」

雅治「…そうか…」

村上「では、私も面会の時間ですので、失礼いたします」

一礼をし、村上は拘置所の門をくぐった
 
 
 
金曜の午後、村上が俺の会社に訪れた

村上「雅治様、少し、お時間を頂けないでしょうか?」
切羽詰まった顔をしていた
幼少の頃から知っている村上…

無下にも出来ず、俺は、村上と外へ出た

佳祐、所有のロールスロイス…

村上が後部座席に、俺を招く

静かに扉が閉められ、ロールスは、走り出した

着いたのは、兄、佳祐の顧問弁護士のオフィスだった 
 
 
頭が混乱した…
 
佳祐が個人資産を手放すと言う…
青山のマンション以外、全てを…
 
俺に買い取ってもらいたいと…
 
書類も揃っていた…
 
ビジネスなら…かなり、得な内容だが…
 
いったい、何故?…
 
俺は即答しかねた
 
雅治「佳祐に、面会して、真意を確かめてから、答える」
 
村上「佳祐様は保釈され、ホテルに居ます」
 
雅治「ならば、案内してくれ」

村上「………かしこまりました…」

村上と、佳祐が居るホテルへ向かった
 
 
シェラトンホテルに佳祐は居た
 
部屋に案内され、村上が下がる
 
佳祐「よく来てくれたな…雅治…」
 
雅治「…」
 
佳祐…何を考えてるんだ… 
 

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