《MUMEI》 「‥ぇ」 ビックリしてる内に、 口が塞がれて‥ 暫く息が出来なくなった。 「‥‥‥‥‥‥‥」 鼓動が、 うるさ過ぎる。 「‥!?」 お姫様抱っこ。 先生は、 軽々とあたしを抱き上げて笑いかけてきた。 「どうだ?」 「ぇ」 「シンデレラみたいだろ? 今の気分」 「‥‥‥うん」 でも、 シンデレラって別にお姫様抱っこはされなかったような‥。 でも── 幸せだからいい事にしよう。 あったかい両腕に包まれながら、 あたしはそう思った。 前へ |次へ |
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