《MUMEI》
「──よーし、着いた着いた」

「ぁ‥、うん」

何か、

あっという間だったな──。

「どうした？」

「ううん、何でも。──はぁ‥また明日から学校かぁ」

「そうだなぁ」

「てか、屋上まだ大丈夫かな」

「雪降らない内は閉鎖されないから大丈夫だと思うけどな──」

「また一緒にメロンパン食べる？」

「チョコレートシロップかけて、な」

「ぇ〜？ あれ甘ったるいじゃん」

「それが美味いんだけどなぁ」

「シロが甘党だからだよ‥」

「お前も嫌いじゃないだろ？」

「うん‥、まぁ‥」

嫌いじゃない。

そんなに好きって訳でもないけど──。

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