《MUMEI》

テイラーは、自分と同じ形をした生命体……人間の姿に絶句した。



その人間は30歳前後の男性だった。



汚れた身体に、動物の毛皮で作った腰布を巻き、髪も髭も伸び放題…



まるで原始人のような身なりだった。



その男は、何かに怯えるように辺りをキョロキョロと伺っている。



『ウキャキャ!ウキィー!!ウキャ!ウキャキャ!!』



その時、けたたましい猿の鳴き声が、男の背後から響き渡った。



男はビクリと身を震わせ、声のした方を振り返る。



テイラーの眼差しも、その方向へ注がれた…。



『…あれは……………。』

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫