《MUMEI》
監守
『ウキ?…気がついたか…?』



テイラーに呼びかける声があった。



声のした方に目を凝らすと、牢獄の入り口あたりに監守らしき猿が一匹立っているのに気がついた。



猿は長い棒を肩にかけ、牢獄の囚人を威圧するように腕組みをして、じっとテイラーを見ていた。



『ウキキキ…おい…お前は、言葉を喋る人間なんだってなぁ…?』



監守の猿はテイラーの檻に近づき、囚われの身の人間を興味津々に覗き込んできた。

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