《MUMEI》

監守の猿は、テイラーをさげずむようにキイキイと煩く笑っている…。



テイラーは相手にするのも馬鹿らしくなり、ベッドに腰掛けて猿に背を向けた。



やがて、ようやく落ち着きを取り戻すと、忘れていた喉の渇きに、軽く咳こんだ。



『おい…水をくれ…。』



テイラーは半身に振り向いて、監守の猿に要求した。



すると…



『ウキャーッ!人間ごときが偉そうな口をきくな!』



監守は、鉄格子の隙間から長い棒を突っ込んで、テイラーの横顔を力任せに殴った!



『ぐっ!!』



テイラーは衝撃でベッドから転がり落ちた。

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