《MUMEI》

監守を介抱する猿は、棍棒らしき簡素な武器を腰にぶら下げている…。


どうやら衛兵のようだ。



『ウキィ?…お前、この男(猿)に何をした…?』



その猿はテイラーを見上げて問い唯した。



『ふっ…ちょっとした、おまじないさ…。』



テイラーは勝ち誇ったように衛兵を見下ろした。



『キィ…キィ…ううぅ…誰か…』



監守の猿は、かすれた声で呼びかける。


救いを求めているようだ…。



『ウキィ!しっかりしろ!


今、医者を呼んでやる…!』



『その必要は無い…』



衛兵の必死の呼びかけをテイラーの声が遮った。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫