《MUMEI》

「──ひなたっ、ひなたッ、ねぇ!」

「‥‥‥‥‥‥‥」





‥何だ‥?





「那‥加‥?」





那加だ‥。





「どうし‥、!?」

「こっちの台詞よッ」

「‥那加‥?」





何怒って‥。





「‥どれだけ心配したと思ってるのよ‥っ」

「ぇ‥?」

「──良かったわ──頭ぶたなくて」

「佳代子さん‥」

「熱あるみたいだから──暫く安静にしててね」

「‥ね‥つ‥?」

「ええ──38.5分」

「!?」





全然気付かなかった‥。





「‥あの‥佳代子さんは──」

「あたしが呼んだの」

「那加が‥?」

「あったり前じゃない、ここには日向とあたしとひまちゃんしかいなかったでしょ」

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