《MUMEI》

「ゎ‥分かるわよ、それ位──」

「何でだ‥?」

「ずっと一緒にいるからに決まってるじゃない」

「ぇ──」





ずっと‥

一緒にいるから‥?





「それより、早く風邪治しなさいよね。あたしがベッド使えないじゃない」

「‥ぁ‥」





今、

俺が寝かされているのは那加のベッド。





那加は、

俺がいつも使っている椅子に座っている。





「ちょっとっ、何起き上がろうとしてるのよッ」

「ぃゃ、床に布団敷いて──‥」

「そんな事しなくていいの。いいからちゃんと寝てなさい」

「‥ハイ‥」





何だか──

立場逆転だな‥。

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