《MUMEI》

「──日向君、具合はどう?」

「‥ぁ‥ハイ、少し熱下がったみたいで──」

「でもまだ37.9もあるの」

「7度台に下がったのね──良かった」

「那加が色々面倒見てくれてるんで‥」

「──ありがとう、那加ちゃん」

「あたしは何もしてないってば‥っ」

「でも──日向君には大助かりみたいよ?」

「〜〜〜〜〜〜‥」





那加は照れて、

俯いた。





「日向のばか‥」

「───────」

「‥何がおかしいのよ‥」

「ぃぇ‥、スイマセン‥」





那加がぶっきらぼうな態度を取るのは、

照れた時だ。





照れているのを隠す為──。





そんな那加も、

俺は好きだ。

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