《MUMEI》

「はぁ‥、───」




廊下を走って‥人目に付かない屋上に逃げ込んだ。




しゃがみ込んで、顔を膝の上で組んだ両腕に沈めた。




涙が、袖やスカートを濡らす。




もう私は、先生の事しか考えられない。




「あ〜、何かいたし」

「‥ぇ」




いつもグループでいるクラスメイト達‥。




「まぁた泣いてんの?」

「‥‥‥‥‥‥‥」

「何か言えば?」

「───っ‥」

「お前ら、そこで何しとん」

「‥?」

「あ、眞野っちじゃん」

「卯月に何してんのや」

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