《MUMEI》

「そう‥ですか‥?」

「せや。今かて結構喋っとるで?」





先生はニッコリ笑って──私の頭を撫でてくれた。





「大丈夫や、安心しぃ」

「ぇ」

「オレが──お前を守ったる」

「──はい」





凄く安心する。





先生が、側にいてくれると──。





「ええ天気やなぁ」

「そうですね──」





透き通った碧い空。





「なぁ、卯月‥」

「ん‥?」

「オレな、言いたい事あんねんけど──」

「はい‥、?」





その時、風が吹いて──会話が途切れた。





「───────」

「また今度話すな」

「‥ぁ、はい」

「ごめんな‥?」

「──いえ。じゃあ‥また今度」

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