《MUMEI》

自分の心配‥

そんな事はどうだって良かった。





ただ、

那加が辛いのが嫌で──

那加がそうならないように、

俺なりにやってきた。





那加が楽しければ、

俺も楽しいし‥

那加が辛ければ、

俺も辛い。





小さくて、

甘えん坊で──

そんな那加は、

俺にとって妹みたいな存在だった。





いつも、

俺にくっついてきて、

俺の背中に隠れて。





──那加は、

本当に妹みたいだった。





「ひなたぁ、何よ今度は」

「ぇ‥、ぁぁ‥」

「言っとくけど、今はあたしの方が年上なんだからね?」

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