《MUMEI》 「那加にお世話されるのも楽しいもんだな、って」 「なッ‥何ばかな事言ってるのよっ」 「ぇ‥」 「あたしはお世話なんかしたくてしてるんじゃないんだからねっ」 「‥スイマセン、姫サマ‥」 「──とにかく日向は大人しくしてる事。いいわね?」 那加は念を押すように言って、 一旦ベッドから離れる。 ひまわりに餌をやりながら、 ふと、 窓の外を見た。 「何か‥今日は風強いみたい」 「───────」 「桜──まだ散らないよね?」 「ぁぁ、まだ散らない」 ──散らないはずだ。 前へ |次へ |
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