《MUMEI》 また暫く眠って‥ 目が覚めたらもう夕方だった。 「だいぶ寝たんだな、俺──‥」 那加は‥どうしてるだろう‥。 「ぁ──起きた」 「‥退屈だった‥よな」 「べーつにー。ひまちゃんと遊んでたから」 「───────」 「──ひなた、どこ行くの?」 「自販機。何か買って来てやるから」 「なッ‥病人が何勝手に‥」 「──下がったみたいだから」 「ぇ?」 「熱──下がったみたいだからさ」 「ほんとに?」 「ぁぁ‥、!?」 那加の手が、 俺の額に触れた。 「──ほんとだ、下がってるみたい‥」 「‥那加‥何して‥」 「確かめたに決まってるでしょ」 「確か‥めた‥?」 前へ |次へ |
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