《MUMEI》 小さな宝物那加の風邪は、 本当に一晩で治ってしまった。 朝ご飯も半分位は食べて、 いつもより調子がいいらしい。 そんな那加は、 今‥ 何かをジッと見つめている。 「──那加、何見てるんだ‥?」 「!! み‥見ないでよッ」 「ゎ‥悪い‥」 けど、 何か気になるんだよな──‥。 「───────」 「こらッ」 「スイマセン‥」 那加の反射神経には敵わないか‥。 「何で覗こうとするのよ──」 「何で俺には秘密なんだ?」 「ぃ‥いいでしょっ、別に‥」 那加は、 少し強めの口調で言った。 前へ |次へ |
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