《MUMEI》

「じゃあねー、どうしよっかな──」

「あの‥姫サマ、何を‥」

「そうだっ」

「!?」

「かくれんぼやろう♪」

「は‥い‥?」





かく‥

れんぼ‥?





「日向が鬼ね♪」

「俺が鬼‥?」





隠れる方じゃなくて‥?





「ほらっ、向こう向いて数数えて」

「ハイ‥了解デス‥」





俺は壁の方を向いて、

カウントを始めた。





10秒位数えた所で、





「もういいか?」




訊いてみた。




「まだダメっ」





その返事に、

俺はまた数え始める。





「よしっ‥いいよっ、探してみて」

「いいのか‥?」

「うんっ」

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