《MUMEI》

「宵、手紙──ちゃんと返事渡したのか?」

「ぁぁ‥何とかな」

「卯月何か言ってたか?」

「嬉しそうやった」

「良かったな」

「ぁぁ‥」





‥?





良かったんやろか‥。





ほんまに‥良かったんやろか。





「何だよ、シケたツラして」

「シケてへん」

「お前もアイツも、片想いじゃない訳なんだし──」

「せやから辛いねん」

「──だからって、お前が暗くなっててどうすんだよ」

「‥分かっとる。せやけどオレかて‥いつも笑うていられる訳やない」

「そんなんじゃ、アイツの涙乾かしてやれないぞ?」

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