《MUMEI》 きっかけは小さなことから始まった。 「クロさん上がって!!」 「あいよ。」 上に上がるクロ。 翔太からパスをもらい、 一瞬でディフェンスの位置を確認する。 (…あそこに出せば不和さんが取ってくれるはず。) 猪狩へパス、 そう見せかけると、 後ろを向きながらポストへパスを出した。 「パシッ!!」 「バカ!! 何やってんだクロ!!」 「え!?」 振り向くとボールは相手にカットされていた。 (嘘ぉ!? 不和さんなら絶対取ってくれると思ったのに…) 「速攻!!」 三島にロングパスが通る。 「ナイッシュー!!」 得点を決められる。 2対2。 「バ〜カ。 大事な場面でミスんなよ。」 「…ごめん。」 (おっかしいな〜…) 「…」 「ドンマイです。 取り返しましょう!!」 あまりにもさりげなく始まった負の連鎖。 きっかけが小さすぎて気付くことができなかった。 海南クラブ。 不和を除いて… (あいつらつまんね〜ことやりやがって…) 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |