《MUMEI》 藤宮家サイド(しかし、部員増えたよな) ステージ上にいる人数の多さに、俺はしみじみ思っていた。 身分は高いがどちらかと言えば質素な姫宮家は、最低限の人間しかいない。 それに比べて それなりの身分と、身分以上の実績を持つ藤宮家はかなり裕福で、使用人の人数も多い。 そして、何よりも 藤宮家は大家族だった。 何でも昔は兄弟が五、六人いるのが普通らしく 藤宮静は、五人兄弟の四番目の設定だった。 ちなみに 一番仲の良い末っ子役は坂井で、後は兄三人という構成になっている。 そして今は、兄弟五人と両親が庭で優雅にお茶を飲みながら歓談しているシーンだった。 兄一『お前いい加減にその格好どうにかしたらどうだ?』 藤宮静『嫉妬ですか?お兄様』 兄一『な…!』 兄二『確かに、この中で一番女性に好かれるのは静だしな』 兄三『残念な事にな』 藤宮父『ハァ、本当に静、似合い過ぎだ…』 妹『素敵です、お姉様』 藤宮静『ありがとう、百合香(ゆりか)』 母『でも、たまには女の子の格好もしてほしいわ』 藤宮静『この身長では似合いませんよ…(苦笑)』 前へ |次へ |
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