貴方の中の小悪魔
を知る神秘の占い《MUMEI》我家(3)
「おいおい、ビクビクしないで楽しくいこうぜ!」
おとなしくなったチキン勝也に話しかける。
「やだよ!もう根性焼きはゴメンだ!」
部屋の隅で縮こまっていた。
「あれは側溝の掃除サボったお前が悪いだろ。」
「お前がボクに伝えてなかったからだろ!知らなかったよ、そんなの!」
必死の弁解をする勝也。それが命取りになる。
バン!!!!
すごい勢いで玄関の扉が開いた。そこには女が立っていた。
「うるさいって言ったよな?トンカツコンビ。」
そう言いながら近づいてくる。ちなみに、智也と勝也でトンカツだ。
「馬鹿、一緒にするな林檎。騒いでたのはコイツだけだ。」
主犯をつき出す。
「え。」
状況が飲み込めてない哀れな勝也。
「そういや全部お前の声だったな。よし、もう騒がんように体に覚えさせてやる。」
「ええぇ〜!?」
ガシッと腕を掴まれ、連れていかれる。
「ひぃぃっ!智也、助けてくれ〜!」
助けを求めてきた。
「勝也…。」
勝也を見る。
「さようなら。」
「う…うわあぁぁ〜っ。」
パタン。
静かになった。今勝也を連行していったのがもう一人の住人、斉藤林檎である。オレと同い年で大学2年生、性格は凶暴かつ残酷だ。見てくれは悪くないが、中身はジャイ○ンといった感じの女だ。
(勝也は無事だろうか…。)
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