《MUMEI》 間宮京介(きょうすけ)当初、間宮男爵こと 間宮京介は、ただの気持ち悪い変態親父の予定だった。 しかし 美形の頼が演じる事になり、変態はそのままで、その設定は大きく変化した。 今の頼は、眼鏡を外し、きっちり整えた髪をわざと乱している。 それは、気だるそうな印象は受けるが、決して不潔なものではない。 更に 今の頼は、シャツのボタンを三つ開けていて、鎖骨がはっきり見えていた。 [ねぇ祐也、俺、セクシー?] [エロイ] 茶室のセットで、正座をする俺と、あぐらをかく頼は向かい合っていた。 現在、姫宮家は没落の危機にあり 父親と、執事の伊月は資金調達に躍起になっており、不在気味だった。 俺と、間宮男爵になった頼との最初のシーンは、そんな状況の中で始まる。 今ステージにいるのは、俺達二人と 俺の母親役の部長だけだった。 姫宮母『今日はどのような御用件でしょうか?』 間宮『確認に参りました』 (う、…) 演技とはわかっていても、頼の舐めるような視線は気持ち悪かった。 姫宮母『確認?』 間宮『えぇ…本当に、美しい… 息子さんですね』 前へ |次へ |
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