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《MUMEI》 「で、手紙にはちゃんとほんとの気持ち書いたんだろうな？」 「ぁぁ‥、せやけど‥ここでは絶対言われへん事や」 「やっかいだよなぁ、立場が違うって」 「‥‥‥‥‥‥‥」 「まぁ、昔の身分制度に比べたらマシっていやマシだけどな」 「歴史の話しとる場合とちゃうねんオレは‥」 「だからな、俺が言いたいのは──」 「何や‥？」 「かなりキツいかも知れないけどさ、望みはあるって事だ」 「望み‥」 「とにかく──諦めるなって事だ」 「‥‥‥分かった」 どうなるかなん分からへんし‥、正直‥不安でしゃーない。 けどオレは、アイツが好きや。 アイツの事が好きやから‥諦めたらあかんねや。 前へ |次へ |
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