《MUMEI》
それぞれの思惑
兄、佳祐の会社の人事が決まった

銀行から、新しい社長が就任し、

俺たち一族は、役員に1人も居ない…

全くの新しい会社になった…

社名も変更するらしい…

姉の貴子は、俺に
佳祐から、株を譲られながら、こんな失態をするなんて…と、激怒らしいが…

俺の知る所ではない…

筆頭株主として、外から見守る事に、専念する

長谷川開発の残党も、次から次と、検挙され

平穏な暮らしが訪れて来たかに見えた…
 
 
 
一本の電話…

佳祐が、死んだ…

青山の自宅マンションで… 
 
 
遺言があり、密葬する事になった…
 
 
姉と、母、俺だけの、告別式に…
 
親族も、呼ばず…
 
 
親父と同じ墓に、無事納骨した日
 
貴子が、俺と絶縁すると言った
 
俺は、何も言葉を交わさず、一瞥し、その場を離れた…
 

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