《MUMEI》
リボン交換
「だって、先輩なら…人気者だし、強いらしいし、ストーカーも近付かないだろうし…
もしかしたら、諦めるかもしれないし」

「奈都は、俺の事よく知らないのに、そんなに頼っていいの?」


(俺だったら、頼らないけどな)


ストーカーが怖いのは普通だと思う。


誰かに頼りたいというのも普通だ。


そこまでは、理解できるが


相手が俺なのが理解できない。


「…知らないけど、先輩の悪い噂聞かないし」

「…俺、恋人いるよ?」

「え!?」

「遠恋だけど。だから、ごめん」

「ま、待って下さい!」


(しつこいな)


俺は振り返って奈都を見た。


何故かよくわからないが、これ以上話をしても無駄な気がした。


「あの、じゃあ、今回だけ!リボンだけお願いします!あと迷惑かけませんから」


(何でそんなにリボンにこだわるんだ?)


「…いいよ」


疑問に思ったが、俺は奈都から解放されたくて、頷いた。


「ありがとうございます!」


それから、言われた通り奈都の手首に青いリボンを結んだ。


(何だったんだ、一体)


奈都からもらった赤いリボンを眺めて、俺はため息をついた。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫