《MUMEI》 「ぁぁ、──ほら」 帽子を振って見せると、 那加は手を叩いて喜んだ。 「凄いっ、日向すごーい♪」 「ちょっと待ってな、今降りるから」 「気をつけてよ?」 「──分かってる」 落ちたら骨折し兼ねないからな‥。 「──!!」 「日向!?」 「ぃゃ、大丈夫‥」 ‥踏み外しかけたけど‥。 「もぉっ、気をつけて≠チて言ったじゃない」 「気を付けてた‥はずなんだけど‥」 「そういうのは気をつけてないって言うの」 仁王立ちで腕組みをして、 那加は俺を見据えた。 「怪我なんかしたら承知しないからね?」 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |