《MUMEI》

連休に入っても、
奴らからの連絡はなかった…

なぜ、美樹を攫った…

警告や、脅しのたぐいなら、もっと効果的な方法があるはずだ

真樹の荷物は処分してあるし…
美樹の携帯電話にも、アドレスはない…

しかし…

大介と真樹…

秘密のサーバーにも…

何の連絡もない…

安否が気になる…

佳祐の死…

警察は、資産も無くし、会社も追われて
病を苦に…自殺として片付けた…

姉も死体解剖を希望しなかった…

母が生保の受け取りを早くしたかったから…

…もし…

そのとき、すでに…

奴らにマークされてたとしたら…
 
 
毎日同じ事を考えてばかり…

何も進展しないまま、連休が過ぎ去った
 
 
俺は何事もなかったように、業務をこなした
 
早川「社長、失礼します」 
役員の早川が来た
 
雅治「どうした?怪訝な顔をして」
 
早川「招待状が届いたんですが…差出人が変なんです…」
 
雅治「見せてみろ」

豪華な、招待状…

差出人は、兄、佳祐の名前になってる…

透かし入りの豪華な招待状と、飛行機のチケットが同封されていた

早川「社長…、無視しますか?」

雅治「いや…無視出来ない、訳があるんだ…」

早川「かなり、危険だと思われます…私も同行します!」

雅治「いや…早川には頼みたい事があるんだ…」
「…しばらく、出張する…予定通り、業務を遂行してほしい」

早川「社長!…他の者でも、業務は遂行できます!」
雅治「妨害が無ければな…」

早川「…」

雅治「頼むぞ!俺が戻って来て、社が傾いてるなんて事がないようにな!」
「何があっても、予定通りに進めさせろ!」

早川「はい、!」
「では、私から1つだけ、お願いがあります」

雅治「なんだ?」

早川「現地に知人が居ます…社長に何かあった場合…行動を取らせます…」
「定時連絡が2回、無かった場合…有無を言わさず、行動を起こします…」

雅治「大袈裟だなぁ…」

早川「これだけは、譲れません!」

雅治「その、知人が…」

早川「心配は無用です…」「私と同じ、孤児ですから…」

俺は何も言えなかった… 
生き死にに、なるかもしれないと…
早川は考えているのだろう…

多くは話してないが…

今までの事を考えれば、想定しないわけにはいかない…
 
雅治「早川、…社を立ち上げた時から、一緒にやってきた仲間だ…」
「お前も、狙われる可能性がある…」

早川「社長がお戻りにになるまで、社に、泊まり込みます…ここなら、セキュリティも、それなりに、ありますからね…」

雅治「…支度をしてくれ!」
「明日の朝、向かう!」

早川「はい!」

頼もしい奴だ…

巻き込みたくはなかったが…

俺の周りに居れば、…危険は伴う…

…決着をつけなければな…

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