《MUMEI》

「それはたぶん勘違い‥やと思うけど」

「ぇ──」

「オレな、姉貴が1人おんねんけど‥たまに買いもん付き合うたりしてんのや」

「ぇ‥お姉さんいたんですか‥!?」

「ぁぁ。姉貴いうても、2つ違いやねんけどな」

「そうなんですか‥」

「せやから、オレは誰ともまだ付き合うてへん」

「───────」





卯月は、やっと安心したみたいやった。





「私──ずっとそれが気になってて‥心配だったんです‥」

「‥すまんな──ちゃんとオレが言うてへんかったんが悪いんや」





知らん内にオレ‥卯月の事不安にさせてもうてたんやな‥。

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