《MUMEI》 「もぉ‥日向の意地悪‥」 「ぃゃ‥悪気はなかったんだけど‥」 「日向はそうでも、あたしはビックリするじゃない」 「ハイ‥仰る通りで‥」 「分かればいいのよ」 那加は帽子を被り直すと、 桜の木に凭れた。 「日向」 「ハイっ‥」 急に那加が呼び掛けてきて、 驚いた。 「何でしょうか、姫サマ‥」 「喉渇いた」 「何か買って‥」 「フルーツ牛乳」 「ハイ、ただ今‥買って参りマス‥」 何で俺はこんなに固まってるんだ‥? ‥とにかく‥ 早く那加の所望を買って戻ろう。 前へ |次へ |
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