《MUMEI》
「どお?頭痛くね?」
全裸の状態で濡れた髪をバスタオルで拭きながら高杉はベッドに居る俺の傍まできた。
「…ちょっと痛い」
とりあえず素直に返答する。
「だよな〜!あんなに飲んでたし!
つ〜かさ〜、水城があんなに明るいわ飲むわなんて知らなかったわ〜、中学ん時おとなしいイメージしかなかったもんな、つか俺達あの頃まともに話した事なかったもんな〜…
…なんであの頃仲良くなんなかったんだろーなー…」
そう言いながら高杉はバスタオルを丸め、ソファにぶん投げた。
そして当たり前の様にベッドにするりと入ってくる。
だってあの頃は恥ずかしくてとても話かけられなかった。
今思えば露骨な程避けていたのかもしれない。
「水城シャワーは?、風呂はいんねーで寝たから気持ち悪くね?」
「え?」
「浴槽お湯張りっぱなしにしといたからさ…、俺もうちょい寝る、ちょっとしたら起こして」
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