《MUMEI》

「でもさ、ウサギのストラップなんて珍しいよね」

「ぇ、そう‥?」

「何でウサギなのかなぁ」

「眞野先生ね、私の事『うさぎ』みたいって言ったの」

「何で?」

「ほら、私──泣くとすぐ目が赤くなるから」

「それでウサギかぁ──碧依にピッタリだ」





未玖は、ストラップと私を交互に眺めて、ニコッと笑った。





「良かったね、碧依♪」

「‥ありがと‥」





恥ずかしいような、嬉しいような。





何だか‥頬が熱くなってきた。





「ぁ、ねぇ──眞野っちのケー番知ってる?」

「‥ぇ」





眞野先生の‥?

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