《MUMEI》

バスローブを羽織り、髪を乾かして歯を磨く。
何度見ても爆睡している高杉。
会社員だって言ってたし今日は日曜日。
同窓会の次の日じゃ高杉も今日は休みだよな?
携帯を開くともう朝の8時。





ゆっくりとベッドに近ずく。





寝顔を見下ろす。




あんなにも憧れていた唇がこんなにも真近にある…。




空想の中で何度唇を合わせ抱き合ったか…

高杉。



そんな事ばれたらお前…
同級生って立場さえ許してくれなくなるんだろうな……。



「ばかみて…」




この状況に便乗して隣に滑り込んでしまおうかとか考えてしまった俺はあさましい。




でも




でも





8年ぶりに会ったのにまだあの頃と変わらない位好き



好き過ぎて



好き過ぎて…



もう会う事もないかもしれない。



そう思ったら俺は






高杉の唇に唇を重ねていた。

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