《MUMEI》 「眞野っちからもらったの?」 「‥‥‥‥‥‥‥」 「そうなんだ──」 「ぇ、ちょっと待って‥」 私の声は、聞こえていないみたいだった。 「こんなの‥」 「──止めてっ!」 ‥もう、遅かった。 ストラップは引き千切られて、床に転がっていた。 「‥‥‥‥‥‥‥」 ‥どうしよう。 先生がくれたのに。 「あ、碧依──‥どしたのっ!?」 「‥‥‥‥‥‥‥」 「ねぇ碧依ってば、ねぇ!」 「‥壊れちゃったんだ」 「壊れた‥?」 前へ |次へ |
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