《MUMEI》

「よいしょ‥っと。これだけ集めれば十分でしょ?」

「ぁぁ‥」





集め過ぎだけどな‥。





「ねっ、早く押し花作りに行こっ」

「ぇ‥今から作るのか‥?」

「だって──花びら色褪せちゃったらどうするの?」

「‥確かに」





まだ色が綺麗な内に加工した方がいいよな‥。





「よし、一旦戻るか‥」





病院に戻って、

佳代子さんに事情を説明した。





「押し花ね──小さい頃祖母に教わった切りだけど‥大体は覚えてるから大丈夫よ」

「ほんとっ?」

「ええ。──日向君」

「ぁ‥、はい」

「お使い──頼める?」

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