《MUMEI》

──昼食の後、

那加は昼寝をしていた。





俺に寄り掛かって。





「───────」





俺は、

那加を起こさないように気を配っていた。





‥けど、

何故かひまわりが起き出して‥

滑車回しを始めた。





「ひま‥、しーっ」





通じたのか、

ひまわりはピタリと動きを止めた。





「‥ふぅ‥、!?」





──ノックだ。





「ぁ‥那加ちゃんお昼寝してたのね──」

「ハイ‥」





すると佳代子さんは、

サイドテーブルに何かを置いた。





「これ──那加ちゃんが起きたらあげてもらえる?」

「‥それ‥何ですか‥?」

「那加ちゃんのおやつ。日向君の分もあるわよ」

「ぇ‥」





俺の分も‥?





「──ありがとうございます」





嬉しいな、

何だか──。

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