《MUMEI》
――― 芒の月
8月の勝負…



先ほどの敗戦のショックからか、兼松はすっかり機嫌を損ねていた。



『…役満をテンパってたところを"風"だけでアガられた気分だよ…。』



麻雀に例えた冗談を言って取り繕ってはいたが、その目は笑っていなかった。



『申し訳ございません…。』



低い声で詫びる〆華…



『…ケッ!…。』



兼松は明らかに口先だけの詫びに毒づいた…。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫