《MUMEI》

「分かってるけど──‥」

「那加の為なんだ」

「‥あたしの‥?」

「ぁぁ。──ここにいれば安全だし‥‥‥少しづつ‥」

「それ、去年も聞いた気がする」

「──ここにいるの‥退屈か?」

「退屈って訳じゃないけど‥‥‥」

「俺達は那加を閉じ込めてる訳じゃなくて‥」

「分かってるもん」

「‥‥‥‥‥‥‥」





本当は、

昔みたいに外に出て遊んだりしたいんだろうな‥。





那加はあれ以来、

学校には行っていないし‥

外界とはほとんど隔離されてしまっている。





ストレスが溜まらないはずはないよな‥。

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