《MUMEI》 「──────‥」 駄目だ‥ 見つからない。 「‥どこなんだよ那加‥」 どこに行ったんだよ‥。 「‥‥‥‥‥‥?」 何だ‥? 「‥那加‥?」 俺の足は、 細い路地へと向かって行く。 「──那加‥?」 ‥蹲っている。 ‥啜り泣いている。 「──那加っ」 「‥‥‥ひなた‥?」 那加が、 顔を上げた。 涙に濡れた顔を。 「ひなた‥」 潤んだ目で、 俺を見る。 「‥ひな‥」 那加の声が、 止まった。 ──俺が、 抱き締めたから。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |