《MUMEI》

「不安に‥」

「でも、日向が来てくれたから」

「遅くなってごめんな」

「‥ばか、謝らないでよ」

「ぇ」

「──来てくれただけで嬉しかったんだから‥」

「そう‥なのか?」

「うん」





那加は、

照れくさそうに俯いた。





「‥だから、ありがと」

「───────」





ありがと>氛

そのたった一言で、

物凄く嬉しくなる。





「ありがとう、那加」

「むッ‥何で日向がお礼言うのよ」

「嬉しいから」

「〜〜〜‥意味分かんない‥」





那加は不満げに言って、

またムースを頬張った。

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