《MUMEI》 「‥いいんですか‥?」 「当たり前やん」 先生は、1枚のメモを私に手渡した。 「───────」 そこには、電話番号と‥それからメールのアドレスが書かれてあった。 「せや‥ほなお前のも教えてもらわなな」 「ぇ‥、私の‥ですか」 「ぁ‥そか、卯月から連絡くれれば分かるやんな」 「あの、本当にこれ‥」 「何なら今かけてくれても構へんで?」 「ぇ」 「まぁ、いつでもええねんけどな」 「いつでも‥?」 「せや。いつでもええねん」 「──ありがとうございます」 「ええて、お礼言われるような事なんしてへんねんから。‥卯月?」 「‥‥‥‥‥‥‥」 「‥ぇ、何で泣いとるんや‥?」 「すいません‥」 悲しくもないのに、涙が出てくる。 ──どうして? 前へ |次へ |
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