《MUMEI》 眠ってしまった那加をベッドに運んで、 オレはベッドの脇に椅子を持って来て座った。 「───────」 規則的な寝息を繰り返す那加を見つめながら、 何だか懐かしい気持ちになった。 まだここに来たばかりの頃は、 那加はなかなか寝付けなくて── 俺が側についていてやらないと、 絶対眠らなかった。 朝も、 俺が学校に行こうとするとひどく嫌がって── 必死になって俺を引き止めようとしていた。 けど俺は学校に行かない訳には行かなくて。 また放課後会いに来るから、 そう言って病室を出た。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |